2026

ハーバーボッシュ法 26.2.2(日)

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なぜ窒素が重要なのか

植物の成長に不可欠な栄養素は、主に次の三つである。
・窒素
・リン
・カリウム

この中で、窒素は特に重要。窒素は葉や茎の成長を促し、収量を大きく左右する。

しかし問題があった。空気中には窒素が約78%も存在するにもかかわらず、植物はそれを直接利用できない

そのため近代以前の農業では、
・堆肥
・家畜の糞尿
・鳥の糞(グアノ)
など、限られた天然資源に依存せざるを得なかった。

ハーバー・ボッシュ法とは何か

ハーバー・ボッシュ法とは、空気中の窒素と水素からアンモニアを人工的に合成する工業技術である。20世紀初頭に確立され、現代農業と化学工業の基盤を成す発明の一つとされている。この方法によって、人類は初めて自然に依存せず、大量の窒素肥料を生産する(窒素固定)手段を手に入れた。

フリッツ・ハーバー

フリッツ・ハーバー(1868–1934)は、ドイツの化学者である。
1909年、彼は高温高圧条件下で、窒素と水素を反応させてアンモニアを合成することに成功した。

これがハーバー法である。

カール・ボッシュ

カール・ボッシュ(1874–1940)は、ドイツの化学技術者である。
彼はハーバーの実験室レベルの成果を、工業規模で大量生産できる技術へと発展させた

高圧装置、触媒、耐圧素材などの課題を克服し、実用化に成功した。

この二人の功績を合わせて、
ハーバー・ボッシュ法と呼ばれる。

ハーバー・ボッシュ法の仕組み

ハーバー・ボッシュ法の基本反応は以下の通り。
窒素(N₂)+ 水素(H₂) → アンモニア(NH₃)
特徴は次の点にある。
・高温(約400〜500℃)
・高圧(約200気圧)
・鉄系触媒を使用
この条件下で反応を進めることで、安定したアンモニア合成が可能となった。

農業への影響

ハーバー・ボッシュ法によって生産されたアンモニアは、硝酸アンモニウムや尿素などの化学肥料に加工される。これにより、

・作物収量の飛躍的増加
・耕地面積拡大への依存低下
・人口増加を支える食料供給

が可能となった。現在、世界人口の約半数は、ハーバー・ボッシュ法由来の窒素肥料によって支えられているとする研究者もいる。

緑の革命との関係

緑の革命が成功した最大の理由の一つが、ハーバー・ボッシュ法による窒素肥料の安定供給である。

・高収量品種
・化学肥料
・灌漑技術

この三点が揃って初めて、緑の革命は成立した。ハーバー・ボッシュ法は、緑の革命の土台となる技術であった。

以上

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然吉
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